人生再起の記録

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手書き履歴書から応募者の何を知るのか?

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就職活動をしていて、気になることがある。

応募書類として、履歴書を手書きを必須にする会社があるということ。

 

応募時に手書きを必須にしている会社の割合は、僕がこれまでに受けた会社の中では、全体の2割くらいという印象。

 

また、僕は、エージェントを通して応募しているから、応募書類の履歴書に「手書き」という指定がない場合は全てエージェント通して「手書き」か「PC作成可」のどちらかを確認してもらっている。

 

そして、確認してもらった結果「手書き」を要求してくる企業と、企業はどちらでも構わないけれど、「手書き」の方がよいだろうというエージェント判断の企業を含めると、4割くらいの企業で「手書き」になる。

 

つまり、最初から必須としている2割を合わせると、全体では6割くらいの企業で「手書き履歴書」を提出していることになる。

 

なぜ、手書き履歴書を求めるのだろう?

 

僕は過去に採用に関わったことがあるので、その立場で考えてみた。そうすると、こんなところだろう。

(なお僕がいた企業では、PC作成のみを受け付けていた。)

■応募者の熱意を知るたため

■応募者の人となりを知るため 

それぞれのケースを見ていきたい。

 

■応募者の熱意を知るため 

手書きという明らかに手間になる作業を課すことで、自社への熱意を計るために、手書き履歴書を求めているケース。

 

応募者の熱意を手書きの履歴書から感じ取るのである。

 

文字が大きく・しっかりして丁寧に書かれていると感じれば、熱意があると判断するのだろうか?そして、その逆に丁寧でないと感じ取れば、熱意がないと判断するのだろうか?

 

「もちろん、面接の内容で熱意は判断するけれど、あくまで手書きの書類は熱意を判断する補助資料だ」

という面接官もいるかもしれないが、面接の内容だけでは熱意は判断できないということか。なんのための面接なのだろう。

 

そもそも書類に書かれた手書きの印象から「熱意」を感じ取るというのは、もはや職人技で、そんなことがごく普通の人であるはずの面接官にできるとは思えないのだが。

だから結局は、「感覚」に任せて判断せざるをえないだろう。

そして「自分の感覚は当たるんだ」という面接官がいればは、それはたまたまではないか思う。

 

更に、手書き履歴書で熱意を計ろうという会社は、仕事での評価はアウトプットだけでなく、パフォーマンスが重要になっていそうに思う

効率的に単時間でアウトプットを出すよりも、時間をかけて深夜まで残業してアウトプットを出した方が、高評価となりそうだ。

 残業や土日出社をすることが評価につながるので、残業や土日出社をする人が多い環境かもしれない。

 

ただある意味、残業して土日出社して時間をかけて結果を出せばよいので、評価を受けることは割と簡単な環境と言える。

 

■ 応募者の人となりを知るため

手書きの筆跡を見て、応募者の人となりを知るために、手書き履歴書を求めているケース。

綺麗な字を書く人だと、丁寧で細かい作業が得意そうとか、字が汚いと大雑把な性格だ、と判断するのだろう。

実際に、人となりの判断に影響するため、履歴書の手書きを代筆するビジネスまであるらしい。

 

そもそも筆跡から人となりを判断することは、できるのだろうか?

 

精神分析学では筆跡から人となりを判断することができるようだ。

確かに、事件の犯人が書いた文章から犯人の性格を判断する話を聞く。 そういう意味では筆跡から人となりを判断することは可能だということだろう。

 

だけど、筆跡から人となりを判断するためには、精神分析学などをそれなりに学んでいないとできないのでは?

そして、一般の採用面接官が、そんな勉強をしているとは思えない。

だから結局は、「感覚」に任せて判断せざるをえないだろう。

そして「自分は筆跡から人となりを読み取れるんだ」という面接官がいればは、それはたまたまではないか思う。

 

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手書きの履歴書を求める理由は他にもあるかもしれない。

応募する側としては、これからは手書きの履歴書を求めてくる背景を意識してみたいと思う。

その会社での一般的な残業時間や退社時間、どんな人が評価されているか、どんな評価システムかは、注意して質問してみたい。

 

仕事を探している僕としては、手書きの履歴書は面倒だ。

手書きの履歴書は、その作成時間がもったいないと思うし、書き損じた時は、それまでの時間が馬鹿らしく感じてしまう。

 

少し話が脱線するが、僕はエージェントを通して応募している。

エージェントには既に履歴書と職務経歴書をデータで渡している。

そして、企業はそのデータを見て書類選考を行っている。

 

だけど、書類選考が通過して面接となると、また別途、履歴書と職務経歴書を面接時に出力して持ってこいという企業がほとんど。

書類選考で出した資料と全く同じ内容のものを紙で持ってこいという。

もしかして多くの人事部は「効率」という言葉からは遠いところにいるのだろうか?と思ってしまう。

 

せっかくいろんなものがウェブ化しているのだから、手書きを無くすことも含めてもっと効率的にやってもらいたいと願いつつ、今から「手書き履歴書」を求める企業の履歴書を書こうと思う。