30代後半のお金がないクリスマス
30代後半にもなって、今の自分は、仕事もお金もない。
そして、人脈もないし友達もいない。
勤める人たちはボーナスが出て少し懐が温かくなったのかもしれない。
僕の懐は冷えているというより、凍っている。
クリスマスも近づき、街は浮ついている。
クリスマスソングをかけながら走れば、若者も選挙に興味を持つかしれないのに。
僕は、選挙は毎回投票しているけれど、僕が投票した人はいつも落選する。
今も僕に選ばれてしまった候補者は残念ながら落選するだろう。
僕の投票用紙はデスノートならぬデスシートなのだ。
僕は就職活動をしているが、最初の方こそ面接まで進んだれけど、最近は、書類選考すら通らなくなってしまい、いよいよ焦ってきている。
貯金も底を尽きそうなので、バイトでもしようと思って応募した。
30代後半にもなって正社員からバイトへ。でも生きていくためには手段は選べない。
だけど、バイトさえも落ちた。
長期で入れる人でないとお断りらしい。
お金を捻出するために、家にある本やオーディオやカメラなどを売ったため、今お金を作る術はない。
人生で最も貧しいクリスマスになりそうだ。
ケンタッキーくらいは買いたいけれど、それも無理そう。
僕の住む街は、割と裕福な人たちが多い。
この時期には駅前で海外のクリスマス料理を出す出店があって、平日の昼間でもご婦人たちでにぎわっている。
ドイツのクリスマス料理だかを出していて、ビールと共に昼間から談笑するご婦人たちを見ていて、とても羨ましいと思う。
僕にはお金がないので、その料理とビールを買うことができない。
マッチ売りの少女の物語のように、マッチを点けると炎の中に、ご婦人たちが食べる料理が輝いて見える。
マッチ売りの少女は働いているから、働いていない僕はマッチ売りの少女以下の状態だけど。
今年こそサンタクロースにプレゼントをもらいたいくらい。
「サンタクロースさん、小学校の時、僕はクリスマスプレゼントを一度パスしました。覚えていますか?その分を今年に回してもらえませんか?おもちゃをくれとは言いません。少しばかりのお金をくれませんか?だめですか?」
以下の「サンタクロース」という映画は、今の僕のような貧しい少年がサンタクロースに出会うストーリー。夢があってすごく暖かい気持ちになれるおすすめの映画です。