人生再起の記録

30代後半で仕事・お金・友達・人脈を失ったところからの再起の記録

最初の企業の選択は実はとても重要だ

30代後半にもなって、今の自分は、仕事もお金もない。

そして、人脈もないし友達もいない。

 

なんでこんなことになってしまったのか?

 

いろいろな原因があるだろう。

今回から考えられる原因を探るため、これまでの自分を振り返ってみたい。 

 

まず。大学時代から就職まで。

 

大学時代の僕は気になったことを片っ端から首を突っ込んでみる積極的な方だった。

関西から東京に出てきたこともあり、自由を謳歌しながらも、東京という環境を活かしていろいろな事にチャレンジしてみた。

高校までは部活中心の生活で部活以外の記憶がないくらいで、興味があったことも部活のためにできなかったりしたから、大学では興味のあることにはチャレンジしてみようと決めていたから。

 

バイトは基本的は短期で、数多くのバイトをした。

家庭教師、家庭教師派遣の営業、飲食店の皿洗い、引っ越し、警備、選挙バイト、データ入力、図書館バイトなどなど。

サークルには入らなかったけれど、海外へボランティアにも何度か行ったし、バックパッカーとしてアジアの国々を回って、いろいろな世界があることを知っていった。

 

そして、学生時代の僕の行動の選択基準は「おもしろいかどうか?」だった。

「おもしろい」と思ったことには積極的にチャレンジしてみた。

 

そして、就職活動。

 

就職活動は、これも他の学生よりも積極的だったと思う。

3年生の秋くらいからOB訪問を積極的にして、できるだけ社員から情報をもらおうと動いていた。周囲の中では早い動き出しだったと思う。

 

僕の就職活動の時は、リクナビマイナビがネット化していたけれど、まだ就職リクルートブック(紙媒体)も併存していた、就活のインフラの移行期だった。

そもそもネットが電話回線が主流の時代で、日中は利用しただけ料金がかかってしまう。当時は23時以降の深夜が回線の使い放題の時間帯だったので、23時以降にリクナビマイナビに繋ぐ。

みんなが同じように23時以降にアクセスするので、繋がらない。
説明会や選考会の予約ページまでたどり着けないことが多かった。

就職状況は超氷河期と言われた時代で、そもそも採用していない大手企業も多かった。門前払いどころか、門すらない時代だった。

しかし僕は、そんな中でも幸運にもいくつかの企業から内定をもらうことができた。

自分で振り返ってみても、学生時代の僕は企業から見るとポテンシャルの高い学生だったと思う。

いろいろなことにチャレンジするし、生意気だけど積極的でありタフでもあった。

企業に就職しようとしる学生にはそんなに能力に差はないと思うので、そんなに差がないのなら、僕が選ばれるのは今から振り返ってみても納得できる。

その時、鉄鋼会社と商社とそして経路が違って某情報サービス会社から計5社から内定をもらっていた。

 

最終的にどの会社に行くかを悩んだ時、大きな失敗があった。

 

それは、企業の選択は、おもしろそうかどうかで選んだのだけれど、おもしろそうかの判断軸を自分ではなく周囲の価値観で選んでしまったこと。

 

おもしろそうかどうかなんて、人それぞれで感じ方が違うはずなのに、僕は企業の選択を迷った時に、自分ではなく周囲の価値観を頼ってしまった。

 

 選んだ企業は、鉄鋼会社や商社ではなく、某情報広告系の会社だった。

若うちから大きなことに関われそうで、おもしろそうという周囲の価値観で決めた結果だった。

だけど僕は、本当は若うちから大きな事に関われそうということがおもしろいとは思ってはいなかった。

僕にとって、短期的に成長できるとか若いうちから大きな事に関われることは、むしろあまり重要ではなくて、ビジネスマンとしてしっかり基礎力を付けていきたいと考えていた。そういう意味で世界のマーケットを意識する重厚長大の鉄鋼会社や商社を受けていたのだ。

と、自分の軸も割と持っていたはずなのに、企業を選択するときにこの軸を捨て、周囲の価値観に従ってしまった。

その結果、僕は某情報広告系の会社で働くことになる。

入社して間もなく、自分の選択の間違いには気が付いたが、就職氷河期に「せっかく入ったのだから、ここで頑張ってみよう」とこの会社に6年ほどいることになる。

この判断も今振り返るととてもまずい判断だった。

思考停止していたと思う。違うと感じたのなら次へのアクションを取るべきなのそれを拒否していた。

 

そして、6年経った後に、僕はもっと大きな事実に直面する。

 

それは、最初の企業は想像していたよりも自分のキャリアに良くも悪くも影響していること。

 

実際に、転職活動する時に、「え?某情報広告会社の出身?起業しないの?」と何度言われたことか。また、「ああ、某情報広告会社の出身かー、うちみたいな古い会社じゃやってけないでしょ」とも言われた。

 

結局、転職先もまた同じ業界となった。

 

学校を卒業して就職しても違うと思ったら転職すればよいとか、とりあえず3年くらいやってみて違ったら転職すればよいという話を聞くが、目の前の環境に集中してやってみるということは素晴らしいかもしれない。

 

だが、最初に働く企業は、その後の自分の人生の選択肢に大きく影響することを忘れてはならない。

そして、この企業は違うと思わなくて済む就職とは、周囲ではなく自分が「おもしろい」と思えるかどうかだと思う。当たり前のことだけど、周囲に意見を求めても、周囲の意見に従ってはいけない。

 

さて、今さらこの事に気が付いた僕は今からやり直せるのだろうか?