「明日が今日よりも生活が良くなる」と信じて働く人たちがいる
今の仕事を始めてから、ASEAN諸国の人たちと働く機会が増え、
いつくかのインパクトを受けた。
今回は、その中から最もインパクトを受けたことを書き留めておきたい。
それは、ベトナム人から受けたインパクトなのだけど、
ベトナムの人は「明日が今日よりも生活がよくなる」と信じて、
本当に、とても一生懸命働いていることだ。
これまで僕も日本で働いてきて、「すごく働く人」には何人も出会ってきた。
だけど、それは全体のごく一部であって、全体ではない。
一方、ベトナム人たちは「明日が今日よりも生活が良くなる」と
信じて仕事をしている人ばかり。
そして、ベトナム人の真面目な国民性もあって、みんなが朝7時くらいから晩まで働いている。男性も女性も。老いも若きも。
更には、副業を必ずしていて、メインの仕事が終わった夕方以降に、
自宅の前でオープンカフェを開くなどして、お金を稼いでいる。
副業をしていないと、「え?なんで副業しないの?」と驚かれるくらい。
副業の方がメインの仕事より稼いでいることも珍しくない。
こんなこともあり、ベトナム人の平均収入は毎年倍々で増えている。
ベトナムはインフレの影響を受けているため、実質収入が増えている
わけではないけれど、すごく働くという背景があって収入は増えている。
ベトナムは平均年齢28歳と若く、20代後半から30代が社会の中心にいる。
だから、20代30代で社長をしている人や、自営業者がとても多い。
ベトナムでは20代で会社を作ったり、自分のビジネスをやっていても、
当たり前のこと過ぎて、ネタにもならない。
日本のように「20代ですごいね!」という賞賛を受けることさえない。
みんなが一生懸命働いている。
「明日が今日よりも生活が良くなる」と信じて。
今の日本の感覚からすると「明日が今日よりも生活が良くなる」
と思いながら仕事することは、なかなかないと思う。
僕は、貯金もなくなり、生活が苦しい。
だから、世間一般の人たちから比べると、「明日が今日よりも生活を良くしたい」
と思いながら仕事をしているかもしれない。
それでも、ベトナムの人たちのように朝から晩まで、
ましてや副業もガンガンやるほど働いてはいない。
日本にも戦後から1970年代くらいまでは、今のベトナムのような、
「明日が今日よりも生活がよくなる」と信じて働く雰囲気があったかもしれない。
今の日本では、人々のライフプランも価値観も多様化してこともあって、
「日本人は○○を信じて働いてる」とその労働観をスパっと言い切れるものはない。
それでは、僕は今日より明日に何を信じて、何に希望を持って働いているのだろう?
何かを信じて、何かに希望を持って働くことは、仕事をする上で大きなエンジンになる。
そんなことを「明日が今日よりも生活が良くなる」と信じて、
とても一生懸命に働くベトナム人を見ていて感じた。
仕事をする上で自分が信じていること、希望を持っていることを考えてみたいと思う。